大規模な国家プロジェクトが始動中
クアラルンプール首都圏(クランバレー)では、首都圏を世界的な国際都市に変貌させ、経済発展の牽引役を担わせるための国家プロジェクト「グレーターKL」が進行しており、その一環である大量高速輸送(MRT)システムの整備が既に始まっています。
「グレーターKL」は、2010年6月にナジブ・マレーシア元首相が発表した中期経済開発計画「第10次マレーシア計画(2011~2015年)」の一つであり、「第10次マレーシア計画」は様々な領域・分野において国家発展を目指し、「2020年までに先進国入りする」という国家目標の達成を強く意識したものとなっています。ナジブ・マレーシア元首相は、MRT建設計画によって国民1人当たりの所得が向上し、雇用も創出され、マレーシア経済の成長を加速させる効果があるとの認識を示しています。
今後、首都圏の人口は600万人(2011年)から1000万人(2020年迄に)へと大幅増加し、住宅需要が一段と拡大することが見込まれています。また、マレーシア政府はMRT計画を通じて公共交通機関の利用率を2009年の18%から2020年に40%まで引き上げることを目標にしており、MRT路線建設予定地沿線・地域の地価は計画進行に伴い、値上がりすると予想されています。